大手金融事業者のシステム基盤刷新──複雑な移行を確実に完遂

BEFORE

  • 相互影響のある7つの大型プロジェクトが並行稼働し、影響範囲が不明確
  • 要件定義から基本設計まで、基本的なドキュメントが未整備で属人化
  • 10サーバーの個別案件化と重要度の高い案件の乱立による管理複雑化

AFTER

  • マスタースケジュールによる全体可視化と、報告対象別の粒度可変なスケジュール管理を実現
  • CTS標準に基づくプロジェクト計画書、リスク管理表、課題管理表のフォーマットを整備
  • プロジェクト全体を通した課題・リスク管理により、潜在的な問題を早期に特定し回避

顧客プロフィールとプロジェクト背景

企業概要:売上300億円、従業員数63名の大手金融事業者

事業内容:リクイディティ・マーケット事業を展開

同社では、システム基盤の老朽化により複数の課題が顕在化していました。特に、サーバー機器のEOL(End of Life:製品サポート終了)対応が急務となり、システム基盤の刷新と最適化を目的とした大規模プロジェクトが立ち上がりました。

プロジェクトの範囲は多岐にわたり、サーバー機器のEOL対応および新規構築、システム構成の見直し、アプリケーション移行、DCフロア移動に伴う環境移行など、20ヶ月間で予算3〜4億円の大型案件となりました。

しかし、プロジェクト開始当初は管理体制に課題を抱えていました。相互に影響し合う7つの大型プロジェクトが並行稼働していたものの、それぞれの影響範囲が不明確で、全体統制が取れていない状況でした。また、要件定義から基本設計までの基本的なドキュメントが未整備で、業務が属人化している問題もありました。

CTSの選定理由

同社がCreative Tech Studio(CTS)を選定した理由は、金融業界での豊富なプロジェクトマネジメント実績と、標準化されたプロジェクト管理手法の提供力にありました。

CTSの代表取締役である人見は、新卒でシンプレクス株式会社にて金融トレーディングシステム開発にSEとして参画し、最年少でPMに昇格した経験を持ちます。高利益率のプロジェクトを数多く運営し、大手金融機関のITコンサルティングも兼任していた実績が、同社の信頼を獲得しました。

また、CTSが提供する「CTS標準」と呼ばれる独自のプロジェクト管理手法は、複雑なシステム移行プロジェクトにおいて威力を発揮することが期待されました。特に、プロジェクト計画書、リスク管理表、課題管理表などの標準フォーマットが整備されており、属人化の解消と管理体制の強化が見込まれました。

プロジェクト推進プロセス

複数プロジェクトの統合管理体制の構築

まず着手したのは、相互影響のある7つの大型プロジェクトを統合的に管理する体制の構築でした。CTSは各プロジェクトの依存関係と影響範囲を詳細に分析し、マスタースケジュールを作成しました。これにより、プロジェクト全体の可視化を実現し、報告対象別に粒度を変えたスケジュール管理が可能になりました。

プロジェクト管理基盤の整備

次に、CTS標準に基づいたプロジェクト管理基盤の整備を行いました。従来は要件定義から基本設計まで、基本的なドキュメントが未整備で属人化していましたが、標準化されたプロジェクト計画書、リスク管理表、課題管理表のフォーマットを導入しました。これらのフォーマットは他プロジェクトでも活用可能な基盤として設計され、組織全体のプロジェクト管理力向上に寄与しました。

案件管理プロセスの最適化

10サーバーの個別案件化により管理が複雑化していた問題に対しては、プロジェクト全体を通した課題・リスク管理のプロセスを導入しました。重要度の高い案件が乱立していた状況を整理し、優先順位を明確化することで、リソースの最適配分を実現しました。また、潜在的な問題を早期に特定し回避するためのリスク管理プロセスも構築しました。

継続的な改善と顧客対応

プロジェクト推進過程では、標準化されたプロセスに基づきながらも、顧客の要望に柔軟に対応しました。追加支援の要請にも迅速に応じ、顧客との信頼関係を深化させました。この結果、当初の予定を上回る成果を20ヶ月間で確実に達成することができました。

今回採用されたCTSのプロジェクトマネジメントサービス

PMサービスの特徴

CTSのPMサービスは、クライアントのプロジェクト全体をリードし、計画策定から実行、進捗管理、リスク対策までを一貫して担当します。今回のプロジェクトでは、PM1名の体制で3〜4億円規模の大型案件を成功に導きました。

対象顧客層:大規模なITシステムや複雑な業務改革プロジェクトを展開する企業(金融、製造、サービス業など)、自社内に十分なPMリソースがない、または外部の専門知識でプロジェクトを強化したい企業

提供価値:経験豊富なPMがプロジェクトの混乱や属人化リスクを軽減し、計画通りの進捗と成果を実現します。プロジェクトマネジメント手法の標準化により、予算・納期遵守と品質向上を支援します。

サービス料金:150万円~/人月(今回のような大規模プロジェクトでは、その価値は十分に証明されました)

CTSのプロジェクトマネジメントサービスは、単なる進捗管理にとどまりません。金融業界での豊富な経験を活かし、業界特有の課題やリスクを熟知したPMが、戦略的な視点からプロジェクト全体を統括します。また、CTS標準という独自の管理手法により、属人化を防ぎ、持続可能なプロジェクト運営を実現します。

今回の事例が示すように、複雑で大規模なシステム移行プロジェクトにおいても、適切なプロジェクト管理手法と経験豊富なPMの組み合わせにより、確実な成果達成が可能です。CTSは今後も、クライアント企業の重要なプロジェクトを成功に導くパートナーとして、価値の高いサービスを提供し続けます。

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